2023年12月からアルコールチェッカーによるチェックが義務化され、事業者は対応を始めています。しかし、酒気帯び運転の罰則対象となる基準値やチェッカーの正しい使い方を理解していない方も多いでしょう。この記事では、違反となる数値の基準や正しい見方、注意すべきポイントについて詳しく紹介していきます。
アルコールチェックでNGとなる数値の基準
アルコールチェックは、ドライバーの安全を守るためにとても大切です。運転前に体内のアルコールを確認することで、事故を防ぐことができます。ここでは、どのくらいの数値で運転ができないのかをわかりやすく説明します。酒気帯び運転の基準
呼気1リットルの中に0.15ミリグラム以上のアルコールがあれば、法律上「酒気帯び運転」となり、罰せられます。見た目や気分が普通でも、数値が基準を超えていれば運転は禁止です。少量でも注意が必要
道路交通法では、少しでもアルコールが体に残っている場合は運転を控えるよう求めています。基準以下でも安全のため運転は避けるのが望ましいです。アルコールが体から抜けてから運転しましょう。業務上の対策
アルコールが検出されたときの対応ルールをあらかじめ決めておくことも大切です。また、飲酒運転を防ぐ教育や点呼の仕組みを整えることで、安全な運転環境を作れます。2023年12月からは、アルコールチェッカーの使用も義務化されました。アルコールチェッカーの正しい見方
アルコールチェッカーで表示される数値の意味や正しい使い方、測定結果の判断方法について不安を抱く方も多いでしょう。ここでは、アルコールチェッカーの数値の見方と確認方法について解説します。数値の正しい見方
市販のアルコールチェッカーは、測定すると小数点第2位または第3位までの値が表示されます。表示された値が呼気1リットルあたり0.15ミリグラムを超えている場合は、酒気帯び運転の判断の目安となります。ただし、この数値はあくまで呼気中のアルコール濃度の目安であり、体への影響や運転能力を正確に示すものではありません。体重、性別、年齢、アルコール分解能力、体調、飲酒量やペース、食事内容などにより数値は変動します。
アルコール検知器の確認方法
アルコール検知器の使用方法は簡単です。ドライバーに検知器に向かって呼気を吹きかけてもらい、アルコールが検出されなければチェックは完了です。もし検出された場合は、その後の対応や取った措置を記録します。原則として数値の記録は不要ですが、警察庁では数値も併せて記録することを推奨しています。検出値に応じて適切に対応することで、事故防止や法令遵守につなげられます。
チェッカーの精度や購入時の注意点
アルコールチェッカーは製品によって検出限界や精度が異なります。購入時には、表示単位や測定精度を確認することが大切です。また、定期的な点検や校正を行うことで、より正確な数値を得られます。チェッカーの正しい使用と数値の理解が、飲酒運転防止の基本になります。アルコールチェックにおいて注意すべきポイント
アルコールチェックは、飲酒運転を防ぎ、ドライバーや社会全体の安全を守るために欠かせない取り組みです。しかし、アルコールチェッカーは正しく使用しなければ誤検知が発生したり、思わぬトラブルにつながったりすることがあります。ここでは、とくに注意したい3つのポイントを解説します。うがいをしてから測定する
口内に飲食物が残っていると、実際には飲酒していなくてもアルコールが検出される場合があります。誤検知を避けるため、測定前には必ず水でうがいをしてからチェッカーを使用しましょう。ただし、アルコール入りの洗口液は反応してしまうため、使用しないでください。測定前の飲食・喫煙を控える
食事や喫煙の直後は正確な測定ができません。少なくとも15〜20分は時間を置いてから測定することが望ましいです。また、洋酒入りのパンやお菓子、ミントガム、エナジードリンク、キムチなど、アルコールを含む食品や発酵食品も反応する可能性があります。こうした食品や嗜好品を摂取した直後は、誤検知に注意が必要です。
前日の飲酒にも注意
前日の飲酒の影響も見落としがちです。夜遅くまで飲酒した場合や大量に飲んだ場合、翌朝のアルコールチェックでも数値が残ることがあります。アルコールの分解速度は体重や体質、体調によって異なるため、自分の代謝能力を把握しておくことが重要です。翌日に運転する予定がある場合は、飲み過ぎを避けることが安全につながります。
